みなさまは、ベタが孵化後しばらくの間、オスが育児をすることをご存じですか?
ベタは闘争心が強い魚で、オスとメスであっても混泳させると傷つけ合ってしまうので、無事に産卵を成功できた方は少ないのではないでしょうか?
私も初めて産卵させようとチャレンジした時は、中々コツがつかめず苦戦しましたし、その後の子育て中の育て方も未知の領域でした。
今回は、初めてベタの繁殖にチャレンジされる方向けに、ベタの子育て期間の飼育方法を解説させていただきます。
みなさまは、ベタが孵化後しばらくの間、オスが育児をすることをご存じですか?
飼育環境では、人間が意図的に孵化用水槽からオスを取り除くまで、オスが甲斐甲斐しく育児をします。
水槽の中でお魚が育児をする姿を見かける機会って少ないですよね?
他のお魚の飼育で経験しない育児期間、ベタにどのように過ごさせてあげるのが一番なのでしょうか。
今回は、ベタの繁殖の中でも、他のお魚で経験する機会が少ない育児期間の見守り方について、しっかり解説をさせていただきます。
【STEP1】ベタのペアリングと産卵まで
ベタのペアの選び方から産卵までの流れについては以下の記事にまとめていますので、ペアリングから産卵までの流れに興味があられる方は以下の記事をご覧ください。
【STEP2】孵化から育児期間について
ベタの卵は産卵から2日~3日の間で少しづつ孵化を始めます。
孵化後に注意すべきことを以下にまとめました。
①産卵が終わったらすぐに産卵用水槽からメスを隔離する
②(私は経験ありませんが)環境が急変するとオスが育児を止めて食卵することがあるようなので、急激な環境変化を与えないように注意する
③水温は25℃から27℃を維持する
④孵化後3日でオスを稚魚水槽から隔離する※ここまでの期間オスに餌を与えてはいけない
⑤孵化後2週間くらいは、稚魚の水質ショックを避けるため極力水換えを控える
※アンモニアが検出された場合はこの限りではない
①産卵が終わったらすぐに産卵用水槽からメスを隔離する
メスは稚魚の育児をする習性が無いため、食卵を防ぐため産卵後すぐに他の水槽へ隔離してください。
私はすぐに隔離しているので、実際に食卵するか確認したことはありません。
ただ、産卵中に卵を食べるような姿を見せても、それは未受精卵を食べているだけのようなのでご安心ください。
②環境が急変するとオスが育児を止めて食卵することがあるようなので、急激な環境変化を与えないように注意する
私は経験がありませんが、周りの環境が急変するとオスが育児放棄をして食卵を始めることがあると言われています。
念の為に以下に詳細をまとめますが、私は影響を感じていないので参考程度にお考え下さい。
もし、食卵が起きて困った時は、この部分を思い出してください。
極端に明るいライトの使用は避けて、産卵から育児の期間は消灯しないか、消す場合もいきなり暗くせずにワンクッション常夜灯などを挟むと良い
②明るすぎたり、見通しが良いとオスが落ち着かないので、暗い場所で静かに管理する方が良い
ご参考ですが、私の繁殖風景はこのような感じで明るくしていますし、ライトのオンオフもタイマーで普通に行っています。
③水温は25℃から27℃を維持する
ベタ飼育は27℃が好ましいと言われていますが、私はレッドビーシュリンプの適温で、かつ水が傷みにくく病気が出にくい24℃~25℃を店の空調管理のベースにしています。
25℃でも特に問題なく育っています。
④孵化後3日でオスを稚魚水槽から隔離する
稚魚はヨークサックと呼ばれる栄養袋をお腹にぶら下げて産まれてくるので、3日間は餌を食べません。
でも孵化後3日を過ぎる頃から、稚魚は餌を求めて泳ぎ回るようになり、そのタイミングで稚魚の食事を開始します。
稚魚に餌を与えると、オスも断食を解いて食事を始めてしまい、その際に稚魚を捕食する事故が起きるので、稚魚の給餌を始めるタイミングでオスを別の水槽に隔離します。
⑤孵化後2週間くらいは、稚魚の水質ショックを避けるため極力水換えを控える
いくら水質変化に強いベタと言っても、稚魚はまだまだ弱い生き物です。
私は孵化前に1回、孵化後は2日置きにアンモニアチェックを行って、アンモニアが検出された時だけ点滴容器を使って優しく水換えをしています。
ペアリングから産卵までの期間の成魚の生活で産卵水槽の水の劣化具合は様々です。
稚魚や卵があるので、水底の糞なども綺麗に清掃することが難しいので、私は感覚に頼らず必ずアンモニアチェックをして、更に孵化前のタイミングでろ過バクテリアを添加するようにして万全を期しています。
アンモニアチェックやろ過バクテリア、点滴容器については以下の記事をご覧ください。
【STEP3】実際の育児風景
こちらが実際の育児風景です。
新米パパだからかな?
泡巣から落ちた稚魚を何度も巣に運ぶんだけど、なかなか巣に戻せず繰り返しチャレンジする姿が愛らしいですよね。
実際に稚魚が孵化したらブラインシュリンプを与えてください。
みなさまも、楽しいベタライフをお楽しみくださいね!