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みなさまは、飼育しているベタに繁殖をさせたいと思ったことはありませんか?
たぶん、一度はチャレンジしてみたいと思いながら、難しそうだなって悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
私も最初に繁殖したのはベタを飼育しだして2年目でした。
凄く覚悟を決めてチャレンジした記憶があります。
今回は、観賞魚販売店を営んでいる私が、実際に私のお店で行っているベタの繁殖についてご説明をさせていただきます。
ベタを飼育されていらっしゃる方でしたら、一度はベタを繁殖してみたいと考えている方も多いのではないでしょうか?
ベタはオスの求愛行動が凄く攻撃的で、最悪メスを殺してしまうリスクがあるから、なかなか同じ水槽にオスメスを入れるのに覚悟がいるし、正直凄く怖いですよね。
私がベタの繁殖を始めて数年になりますが、確実にオスの攻撃で死んでしまったと確信できる事案はありません、私の産後のケアを含めた飼育方法か、オスからのダメージか微妙な状況で死なせてしまった個体が1匹だけいます。
ですから、恐らくご想像されているほどメスが殺されるようなリスクは高くはないと思います。
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私は完全にノーリスクとは言えませんが、メスが死ぬリスクが高いとも考えていません。
ただ、お見合いをどれくらい丁寧にやるかで結果が変わると思うので、お見合いだけは慎重に様子を見てあげて下さい。
今回は、これからベタの繁殖にチャレンジされる方向けに、私流の繁殖方法をご説明させていただきます。
【STEP1】種親にするオスメスの選び方
オスの選び方
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オス選びは、種親にしたい柄であることは当然として、日々泡巣を作っている個体を選んでください。
繁殖が可能になったオスのベタは、日々水面に泡でできた泡巣を作り始めます。
そして、この泡巣をしっかり作っているオスを選ぶことが成功の秘訣です。
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メスの選び方
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メスはふっくらした体形に成長して、お腹のあたりがうっすら卵でオレンジ色に色付いた個体を選んでください。
メスベタはオスに比べて小さくて瘦せている個体が多いのですが、産卵できる状態になると全体的にふっくらしてきます。
そして、お腹の中の卵が透けて腹部がうっすらオレンジ色になってきたら産卵準備が完了です。
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画像でお腹がふっくらしてる雰囲気がご確認いただけると思います。
繁殖できるメスのイメージ
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【STEP2】実際にお見合いをさせて相性を見る
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私はこんな飼育環境で相性をチェックしています。
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ご参考までに、画像の中で私が使用している容器はメダカの飼育でも使用している、アステージNVボックス13の透明タイプと、ベタコレクションケースのMです。
両方とも様々な観賞魚飼育で汎用性が高いのでおすすめです。
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産卵用の大きな容器オスを入れて、少し時間をおいてオスが環境に馴染んだのを見計らって、小さな容器にメスを入れてお見合いをさせてください。
お見合い成功の判断基準
オスはメスが気に入ると、傍にきて頻りにフレアリング(威嚇行動)を行います。
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安心して下さい。このフレアリングは自分を強く見せる求愛行動です。
フレアリングのイメージ※これはオス同士の威嚇です
メスはオスからフレアリングされると怖いのか、自分の狭い容器の中を逃げ回ります。
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心配ですが、しばらくはそのまま観察を続けてください。
これがお見合い成功のサインです。
もし、2日~3日放置しても、メスがオスから逃げるような仕草を見せる場合は、お見合い失敗ですのでペアのどちらかを交代してください。
【STEP3】お見合いが成功したらいよいよ繁殖開始
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オスとメスが寄り添うようになったら、そっとメスをオスの待つ産卵容器に入れてあげてください。
オスとメスが寄り添う頃には、オスはせっせと卵を守るための泡巣を作り始めます。
泡巣は、水面に支えがあると安定して大きくなるので、私は浮草をたくさん入れてあげるようにしています。
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メスが水槽に入ってくると、オスは結構攻撃的にメスを追いかけます。
心配だと思いますが、この時期だけは信じて見守るしかありません。
オスがメスを追い回すのは避けられないので、繁殖水槽には水草や障害物などを使ってメスが避難できる場所を確保してください。
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私はできるだけメスが傷つかないように、硬い障害物ではなくウィローモスを大量に沈めてあげています。
【STEP4】いよいよ産卵
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オスとメスを同じ水槽に入れた翌日には産卵が見られることが多いです。
産卵はオスがメスに巻き付くように行われ、直後メスは死んだように沈んでいきます。
「死んでしまったの?」と一瞬ドキッとしますが、数秒でメスの意識が戻り産卵が再開されます。
産卵はこの行動を何回か繰り返して行われます。
詳細は以下の動画をご覧ください。
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オスは交尾の合間から、しきりに底に沈んだ卵を口にくわえて水面の泡巣に運びます。
オスは孵化数日まで子供たちの面倒を見続ける子煩悩パパなんですよ!
【STEP5】産卵が終わったら
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動画のような産卵行動が終わってしばらくしたらメスを取り出してください。
オスは子育てがあるので約3日間産卵容器に残しますが、産卵容器から隔離するまで餌は与えないでください。
オスは産卵容器から取り出されるまで、常に泡巣から底に落ちた卵や稚魚を口に含んで泡巣に戻す子育てを続けます。
泡巣の下で子供を見守るお父さんベタ
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ベタに限らずふ化直後の稚魚は、お腹にヨークサックという栄養の袋をぶら下げて生まれてきます。
このヨークサックの中には、稚魚の3日分の栄養が蓄えられているので、稚魚たちは3日間は餌なしで生活できます。
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孵化後3日が経過してヨークサックの栄養を使い切ると、稚魚たちは餌を食べ始めるので、ここで初めての給餌を開始します。
この最初の給餌の直前にオスは産卵容器から取り出してください。
このタイミングでオスを取り出す理由
稚魚の給餌を開始すると、断食していたオスも喜んで餌を食べ始めるのですが、この時に餌と一緒に稚魚を食べてしまう事故が発生するので、稚魚の給餌開始の直前に産卵容器からオスを取り出してください。
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オスの育児についてはこの記事にまとめていますので、ご興味がある方は併せてお読みください。
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孵化後1週間目の稚魚の様子です。
飼育水が薄く色づいているのは、殺菌効果があるマジックリーフを使用しているからです。
ろ過装置を使用しないことが多いベタ飼育では、原産地タイでも使用されている殺菌用のマジックリーフが欠かせません。
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孵化後1週間の稚魚です。
ブラインシュリンプを食べてお腹いっぱいです。
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