春のメダカの飼育で最も大切なことの一つといえば、冬の眠りからの目覚めの儀式ですよね。
暖かくなるにつれ、ずっと眠ったようだったメダカたちが少しづつ泳ぎ始め、段々餌やりが必要かなと気になり始めるのが2月後半から3月。

その際の判断で大切になることは以下の3点です。
1.水温と日照時間
2.水換え
3.餌の質と量 です。
11月の眠りの時期も緊張するけど、3月の目覚めの時期も緊張するよね!

今回はこの3点について春の目覚めを解説していきます。
【POINT1】水温と日照時間
2月~3月前半にかけて1日の平均気温はそれほど大きく変動しません。

でも、何も変わらないわけではありません!
2月終わりから3月にかけて日々日照時間は大きく伸びていきます。
だから、2月と3月では気温は同じでも、日中の平均水温には大きな差がついてきます。

僕の中では、3月に入り安定して水温が15℃前後を超えるようになってきたら、春の目覚めの時期と言えます。
そうね。15℃を超えてくると餌食いも良くなるし、しっかり春準備を始める時期よね。

ただし、本格的な春の餌やりは一度しっかり換水を行ってから実施してください。
また、メダカの内臓が慣れるまでの数日は、餌を少な目に給餌するようにしてあげてください。
急に大量の餌を与えてしまうと、メダカが消化不良を起こして死んでしまうリスクがあります。
いきなりたくさんの餌をあげたらメダカの内臓もビックリするんですよ!

【POINT2】水槽のリセットと水替えについて
11月終盤からメダカが無換水で過ごした飼育水は、有機物やアンモニアで汚染が進んでいます。
確かにろ過バクテリアも増加していますが、それは給餌が止まって餌も糞も減少している範囲の話です。
バクテリアって分解する有害物(バクテリアの餌)の量までしか増えないんです。
だから、餌を食べない糞もしないメダカ水槽の中のバクテリアはそれほど多くないと思います。


その少ないかもしれないバクテリアをあてにして水替えしないのは怖いよね!
とはいえ、メダカが弱っているのであまり換水しない方が良いというご意見もあります。
これも理解できます。
ただ、僕自身は冬のままでの飼育はリスクと考えているため、新水に古水を1/4ほど混ぜた水に、メダカたちを水合わせしていれるようにしています。実質3/4換水ですよね。
水替えでなくメダカを移動させる理由は、繰り返し水替えをするより、新しい水にしっかり水合わせして引っ越す方が、メダカが受けるショックが小さいからです。
このやり方で、毎年体調を崩す個体もなく、皆元気に春を迎えていますので自信をもっておすすめできる春の目覚めの方法です。
水合わせについては私のブログを読んでみてください!

【POINT3】餌の質と量
POINT2の換水が終わると、いったん容器内に沸いていた微生物が激減します。
そうすると特に微生物が沸くまでの期間はメダカが痩せやすく、人為的に餌を与える必要が出てきます。
ただし、メダカの活性も低く食べ残しも多い時期ですので、過剰に餌を与えると水質悪化の原因になってしまうので注意が必要です。
そのほか、餌の栄養成分の一つである「粗蛋白質」は魚の成長に効果が高い反面、消化に悪い弱点を持っています。
ですから春先の時期は、以下のような「粗蛋白質」が少ない餌を与えると最適です。

①まだまだ水温が低いので食欲旺盛とは言えず食べ残しが多くなりがちで②栄養豊富な餌ほど消化に悪いって話です!
最後に
メダカたちは過酷な冬の寒さを耐えて春の目覚めを迎えます。
せっかく冬を乗り越えたメダカたちが、私たちの判断ミスで一匹も欠けることなく、無事に春を迎えさせてあげたいですよね。
最後までご覧いただいてありがとうございました。