メダカ飼育容器(水槽)の色の使い分け/黒容器・白容器・透明容器

最近までメダカを飼育する容器と言えば当然のように”黒”でしたよね。

でも近頃は、メダカの飼育では“白”や”透明”容器が脚光を浴びています。

黒一択から様々な色の容器を選ぶ方が増えてきたのはなぜなのでしょうか?

今回はこの飼育容器の色の秘密に迫ってみたいと思います。

【POINT1】基本にかえって黒容器が推奨される理由を考察

飼育員カツミ
飼育員カツミ

黒容器が推奨される理由は主に2つです。

①メダカを綺麗な姿で楽しみたいとき

②黒の特性を生かして水温を高くして育てたいとき

この2点が黒容器の魅力と言えます。

①メダカを綺麗な姿で楽しみたいとき

メダカは保護色(背地反応)の機能を持っており、色が薄い場所では透明に近い色、色が濃い場所では鮮やかに変色をします。

ですから、色が濃い容器で飼育で最大限にメダカを鮮やかに発色させることが、黒容器飼育の目的となっています。

一部の品種を覗いて、殆どのメダカは、黒い容器で飼育しないとキレイに見えないんです。

店長メグ
店長メグ

②黒の特性を生かして水温を高くして育てたいとき

体外光の伸ばし方でも説明しましたが、メダカを綺麗に育てるためには高い水温を維持する必要があります。

その為、屋外飼育においてはよく太陽光の熱を集め水温を高める効果が期待できる黒容器が用いられるのです。

飼育員カツミ
飼育員カツミ

体外光やヒレを伸ばすときには28℃以上の高水温で飼育すると良い結果が出るんだ!

だから、屋外で高水温を保つために黒容器を使うんだよ。

【POINT2】白や透明容器が推奨される理由

メダカの黒色素が強く発現すると、虹色素胞のグアニンの層の成長に悪影響を与えることが判明してきました。

そこで、保護色の機能を逆手にとって、意図的に白い水槽で黒色素を退色させて飼育する方法が考案されたのです。

ただし、屋外飼育で白容器だと水温を上げる効果が低下するため、白容器で飼育するか黒容器で飼育するかはケースバイケースと言えます。

飼育員カツミ
飼育員カツミ

メダカの体の色の黒色は体外光を吸収するんだって!

だから、黒色の色素が育たないように白い容器で育てるようになったそうだよ。

ただし、メダカの種類によっては白容器での飼育期間が長いと、体色が白っぽくなって戻らない品種もいるので注意が必要です。

【POINT3】飼育容器の色の使い分け

飼育員カツミ
飼育員カツミ

花魁など3色体外光幹之のメダカをイメージしていただくとわかりやすいのですが、柄物のメダカを綺麗に育てていくために以下のような容器の使い分けを行います。

①稚魚から若魚の間は白容器でしっかり体外光を伸ばす

②最初の冬から成魚の期間は黒容器で育てて、しっかり柄を出していく

箇条書きで説明するのは簡単ですが、専門のブリーダーはこの辺りの使い分けが卓越していると思われます。

最後に

メダカの体外光の記事などでも書いていますが、メダカの美しさは血統だけで決まらず育て方次第で結果が大きく異なります。

ブリーダーが育てたメダカが美しく、高値で取引されるのはこういった技術と経験の積み重ねによる結果なのです。

せっかくメダカを育てるなら、少しでも美しく育てたいですよね。

この記事がみなさまのお役に立てると嬉しいです。