改良メダカのラメの増やし方/ラメの出し方で大切なのは遺伝?容器の色?体外光が濃くなると見えにくくなることも

改良メダカのラメを増やして綺麗なメダカを産み出すにはどのようにしたらよいのでしょうか?

ラメがビッシリのメダカが群泳している姿を想像すいるとワクワクしますよね。

でも、どうやったらメダカのラメは増えるのでしょうか?

実はラメに関しては、殆どが遺伝情報に左右される部分が多くて、人為的に手を出せる要素が少ないのが本音です。

それでも、綺麗なラメメダカを出すためには、いくつか気をつけるべき点がありますので、今回はその点について解説をさせていただきます。

ラメの基本は遺伝で決まる

始めに書きましたが、綺麗なラメメダカを産み出す要素の大半は遺伝情報で決まります。

ですから、綺麗なラメメダカを作出する一番の方法は、たくさん数を取って、その中からできるだけラメの載った個体を選別し、種親にしていくことなんです。

選別にあたっては、目の横までしっかり幅広くラメが載っている個体で、ラメ密度も多い個体を選ぶと良いそうです。

ただ、それを言い出すと綺麗なラメメダカを飼育するには、綺麗な種親を買うことと、選別以外にに手を出す要素がなさそうに聞こえますよね

でも、綺麗な種親の子供を高い確率で鬼ラメにするためには、環境的要因として気を付けるべき要素もあります。

ここからは、できるだけラメを多く乗せるための育て方について解説をしてまいります。

ラメも体外光も虹色素胞の中のグアニン層の集まり

グアニン層とは、メダカに限らず魚の金属光沢の色の部分(虹色素胞)に含まれる板状の細胞の層のようなものとお考え下さい。

このグアニン層が増えたり厚くなるように飼育すると、メダカのラメや体外光がいっそう綺麗に成長していくわけです。

グアニン層を育てる育成方法

孵化から約1cm程度の幼魚までの期間に加温飼育をする

水温20℃後半、できれば28℃~30℃で加温飼育をすると虹色素胞の細胞分裂が進み、体外光が伸びたりラメが増えると言われています。

加温飼育は、熱帯魚で使うアクア用のヒーターを用いると簡単です。

ただし、加温飼育は水質の悪化が進みやすいので、できるだけ低めの温度から練習する方が安心です。

孵化から約1cmの幼魚までの期間はやや過密気味に育てる

メダカに限らず魚は過密に育てられると成長が遅くなる習性を持っています。

孵化後~1cmくらいまでの期間を、やや過密気味に育てることで、意図的に成長のスピードを落とし、虹色素胞とグアニン層の成長にじっくり時間を使おうというのがこの育て方です。

ただし、過密飼育は水質悪化の原因にもなりますので、過密飼育のデメリットもご理解いただいた上で適度な対応をお願い申し上げます。

白や透明の容器で育てる

近年、メダカの黒色のもとになる黒色素胞が発達すると虹色素胞の発達が悪くなることが分かってきました。

そこで、メダカの保護色機能(背地反応)を逆手にとって、白や透明容器で育てることで黒色素胞の成長を抑制し、逆に虹色素胞を発達させようというのがこの育て方の目的です。

また、白容器の方が水槽内も明るく、生活空間が明るいことでメダカの成長が良くなる効果もあるようです。

ここまで書いてきた育て方のコツの中で、白容器飼育が一番お手軽ですので、是非チャレンジしてみてください。

成長して1cmを超えたらストレスフリーを目標に育てる

ここまで、環境的要因を駆使して虹色素胞が活性化する育て方をご紹介してきました。

メダカがある程度大きくなってからは、メダカにストレスがかかるとラメが少なくなると言われています。

ここからは、メダカにストレスを掛けない育て方について解説をさせていただきたいと思います。

メダカの主なストレスの要因は

1.過密飼育

2.餌の不足

3.水質悪化

4.不適切な水温

5.日当たりが悪い、良すぎる などです。

逆に上記の要素を適正に整えてあげることで、ラメを増やすことができることになります。

過密飼育

一般にメダカの飼育は水1リットルにメダカ1匹が定番ですが、ストレスなくを目標にする場合は2リットルに1匹で育てる方が望ましいと言われています。

これは、ヒレ長メダカのヒレを伸ばすためにも有効な飼育密度ですので、覚えておいていただけると良いと思います。

餌の不足

ご存じだと思いますが、一度にたくさんの餌を与えても、食べ残した餌が水槽の底に沈んで水を悪くしてしまします。

ですから、市販の粉の餌に加えて、ミジンコやブラインシュリンプなどの活き餌を与えてあげると良い結果が得られると思います。

繰り返しになりますが、しっかり食べさせるために一度にたくさんの餌を与える事だけは絶対に避けてください。

水質悪化

水質悪化は魚に取って大きなストレスになります。

過剰に餌を与えたり、過密飼育をしたり、水替えが不足すると水質の悪化が進みます。

ですから、定期的な水替えを行って、常に綺麗な水を維持できるようにお願い致します。

水質管理について詳しく書き出すと長くなりますので、ご興味がある方は以下の記事をご参照ください。

不適切な水温

メダカの適切な水温は20℃~30℃と幅広いのですが、成長に適しているのは24℃~28℃前後と言われています。

この位の水温で飼育してあげると、メダカも元気に良く育つと思います。

ただし、先ほども申しましたが、高水温での飼育は水質悪化が進みやすいのでご注意が必要です。

日当たり

メダカは太陽が大好きな魚です。

とはいえ、夏の西日は陽射しが強烈過ぎますので、遮光してあげるなどして適度に日の光が当たるようにしてあげると、ラメも発達し一層輝きを増すものと思われます。

最後に

ここまで環境的要素でラメを増やす育て方をご説明してきましたがいかがでしたか。

最初にも言いましたが、ラメの多い少ないは遺伝的要素が殆どで、人為的に手を加えることができる要素は殆どありません。

しかし逆を返せば、せっかく遺伝的に綺麗なメダカの子供でも育て方を誤ると、なかなかラメを載せることができません。

この記事ご覧いただき、綺麗なメダカを育てていただければと思います。

この記事が皆さまのお役に立てると嬉しです。