どうして綺麗なメダカの卵のはずなのに綺麗に育たないのって悩んだことはないですか?
オークションで買って騙されたって後悔した経験はありませんか?
僕がまだ初心者の頃、墨紅玉の卵を貰ってきたのに体外光が載らなかったり、紅白ラメをいただいてきたのにこどもに殆どラメが載らずにがっかりした経験が多いです。
僕の育て方がまずかったのが原因ですが、なんとも残念な状況ですよね。
今回は、当時の僕の育て方のどこがいけなかったのかについて解説をさせていただきます。
【STEP1】ラメが載らない原因

ラメは基本的に遺伝と固定率の要素が強く、人間が作る後天的な環境要因の影響は少ないとは言われています。
では、なぜ鬼ラメになる個体とそうでもない個体が出るのでしょうか?
全て個体差で片づけてよいのでしょうか?
基本的にラメは遺伝と固定率の要素が強いと言われていますが、それでも針子の時期に栄養が不足したり、幼魚から若魚の時期にストレスを受けるとラメが消えやすいと言われています。
ストレスを掛けない飼育方法に興味がある方は、以下をご参照ください。

グアニン層の成長
これは体外光のところでも話しますが、メダカの輝きのもとになる虹色素胞の中のグアニン層は、白容器の方が良く発達をします。
※ちなみにグアニン層自体は無色で、光を反射することで金属色に見えているそうです。

これは黒色素胞がグアニン層の成長を阻害することが理由と言われています。
実際は学者でないので判然としませんが、黒容器と白容器で半分半分で育てるとその差は若干ある気がしますね。
体外光はハッキリ差が出ますが、ラメは正直個体差なのか容器の色の差なのか微妙が本音んですね。
それでも全体的に見れば、ラメの品種についても、白い容器で育てた方がグアニン層が成長して、ラメも良く出る可能性が高いと考えます。
ただ、長期間白容器で育てたメダカは全体的に白い体色になりがちなので、黒ラメなどは白容器で育てないほうが良いと思いますよ。
【STEP2】体外光の伸ばし方

メダカの体外光とは幹之メダカに代表される、背中に現れる金属光沢を指します。
この金属光沢もラメと同じ虹色素胞のグアニン層が成分となっています。
そして虹色素胞・グアニン層とくれば、そうです白容器飼育が効果が高い育て方になります。
その他体外光の伸ばし方
①メダカを水温28℃以上で飼育する
②白い容器で飼育する(屋外飼育の場合は黒い容器を推奨)
③特に生後2週間は栄養価の高い餌を与えて細胞分裂を促す
④(稚魚から幼魚にかけては)やや過密飼育で育てる
そして①~④をバランスよく併用することが大切です。
メダカを水温28℃以上で育てる
これまでも、夏場に黒容器で水温をあげて育てる方が綺麗に育つとは言われていました。
これで知らず知らずのうちに、水温28℃以上が実践されていたのだと思います。

だから、水温が自然に上がりやすい夏場の飼育の方が体外光が伸びやすいんです。
だから、少し前まで夏場の黒容器がもてはやされてきましたし、今も黒容器愛好家は多いと思います。

僕も生物学者ではないので、学術的な確信はないのですが、高水温で育てると細胞の発達というか分裂が活性化するらしいです。
結果として虹色素胞のグアニン層が良く発達し、結果として体外光が載りやすくなる。
そのような仕組みの様ですよ。
白い容器で飼育する

これはラメのところでも書いたので割愛しますが、体外光も同様に白容器で育てた方が、グアニン層の発達が活性化されるようです。
その他、容器の色については以下の記事もご覧ください。

(特に生後2週間は)栄養価の高い餌を与えて細胞分裂を促す

これも当たり前と言えば当たり前です。
メダカの成長期に、栄養価が高い餌をしっかり与えてあげると、体の成長が活性化し、併せてグアニン層も良く成長しますよねって話です。
栄養価が高い餌としては、ブラインシュリンプが最強だと思っています。
是非おすすめですよ。
(稚魚から幼魚にかけては)やや過密に育てる

魚は飼育環境が過密になると、本能的に成長を遅らせて小さいままでいようとする性質を持っています。
そのため、意図的に過密に育てることで、相対的に成長期間を長くすることで、グアニン層が成長する期間を長くしてしまおうというのが、過密飼育の意味です。
最後に
ここまで書かせていただいたように、メダカはたとえ種親が綺麗であっても、その稚魚が綺麗に育つとは限りません。
確かに、卵を採集して育てるだけでも綺麗なメダカは生まれますが、その確率は格段に低いと言えます。
今回の記事をご覧いただいて、皆さまが綺麗なメダカを育てる為のお手伝いができると幸いです、
最後までご覧いただきありがとうございました。